ライカで接写撮影
お久しぶりです。@kenichiA380です。
今日はライカで接写する方法を見てみましょう。
レンジファインダー機は、一眼レフのようにレンズから入ってきた像を直接見れないので、クローズアップフィルターや、中間リングをつけるだけでは、どこを撮影しているのか、ピントは合っているのかという確認が正確にできませんでした。
さらにレンジファインダー機はパララックス(撮影するレンズとファインダーの間に発生する差)が生じ、撮影するものが遠くにあればあるほどその差は小さくなり、近くなるほど大きくなります。あとバルナックライカは距離計の設計上1mまでしか近寄れませんでした。そのせいで、ライカで接写をするのは難しかったのです。そこでライツ社があの手この手を尽くした結果、NOOKYという接写リングが完成したのです。
このNOOKYをつけることによって1m~∞までだった撮影距離が、0.44m~1mまで寄れるようになります。NOOKYについてる丸い偏光板によって距離計もしっかり連動します。さらに、撮影距離に応じてパララックス補正用のマスクも出てきます。
1m(1:17,5)の位置
0.44m(1:6,5)の位置
NOOKYにも数種類あり、
NOOKY : エルマー5cm F3.5
NOOKY-HESUM前期 : ズマール5cm F2、ヘクトール5cm F2.5
NOOKY-HESUM後期 : ズミタール5cm F2、ズマール5cm F2、ヘクトール5cm F2.5
SOOKY : ズミクロン5cm F2
SOOKY-M(Mマウント) : ズミクロンM50mm F2、エルマーM50mm F2.8
があるそうです。ちなみにNOOKYだとかSBOOIだとかSOOPDだとか、ライツは5文字の名前のものが多いですが、これは昔電報で注文するときに使ったコードなんだそうです。なので一応別に商品名があり、NOOKYはOptisches Naheinstellgerätと元箱に書いてあるそうです。かっこいいですねぇドイツ語。
SOOKYでエルマー5cm F2.8(L39)が使えるなんて情報も見たのですが、定かじゃないので持ってる人は試してみるといいかもしれません。
IIIb以前のライカはNOOKY-HESUMの後期以降をつけるとパララックス補正窓が若干斜めにズレます。逆も同様にIIIc以降にNOOKYやNOOKY-HESUM前期をつけると若干ずれます。動作に影響はないので撮影も影響しませんけどね。
装着するときはレンズを沈胴させて、レンズの爪とNOOKYの爪を引っ掛けます。
では、NOOKY-HESUM後期とズミタール5cm F2で撮った写真を貼っておきます。
NOOKY-HESUM面白い
— kenichiA320 (@kenichiA320) September 27, 2018
パララックス補正がかなり正確でびっくり pic.twitter.com/wE9uGr94dH
もうひとつ、ライカで接写をする方法が存在します。それはライカを一眼レフにしてしまう方法です。ビゾフレックスというレフボックスを使うとできるのですが、その紹介はまた今度手に入れたらしようと思います。